タングステンカーバイドは、タングステンと炭素の化合物であり、大気中では400℃を超えたあたりから、酸化により脱炭（タングステンカーバイド中の炭素が酸化して大気中に抜けだす）を生じます。脱炭してしまうと皮膜としての形を成すことが困難となり、皮膜がボロボロと砕けたような状態になってしまいます。脱炭は温度が高いほどその進行は速くなります。従いまして、加温雰囲気でタングステンカーバイド溶射を使用される場合には、安全を見て200～300℃程度までの温度域での使用をお勧めいたします。

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