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溶射 方法

溶射.comでは、溶射方法として、ガス式溶射である、高速フレーム溶射(HVOF)、ガスフレーム溶射、電機式のプラズマ溶射、アーク溶射が可能です。

フレーム溶射

・フレーム溶射とは

ガスフレーム溶射とは、ガス燃料と酸素ガスによる燃焼フレームを熱源とし、粉末、ワイヤー(線)、棒状の溶射材料を供給し、フレーム内で溶融した材料が圧縮空気等により基材に吹き付けることによって、溶射被膜が成膜される表面処理加工です。

主に、材料供給方法として、線状、棒状、粉末状で溶射機へ供給される。

・フレーム溶射の特徴

 

溶線式フレーム溶射

  溶線式フレーム溶射

(出典:日本溶射工業会)

 

溶線フレーム溶射とは

溶線フレーム溶射とは、ガス燃料と酸素ガスによる燃焼フレームを熱源とし、ワイヤー(線)の溶射材料を供給し、フレーム内で溶融した材料が圧縮空気等により基材に吹き付けることによって、溶射被膜が成膜される表面処理加工です。

溶線フレーム溶射の特徴

・ワーク温度を150℃以下に保つことが可能で、ワーくの熱による変形や割れ、
 強度低下など熱による劣化を避けることが可能。
・溶射皮膜厚を用途に応じて0.1mm~10mmの範囲で選択することが可能。
・加工物として鉄材でも非鉄材でも溶射可能。
・皮膜が多孔質なので、含油性を利用できる。
・皮膜を構成する粒子は原料よりも硬化しているので、耐磨耗性が得られる。

 

溶棒式フレーム溶射

  溶棒式フレーム溶射

(出典:日本溶射工業会)

 

溶棒フレーム溶射とは

溶棒式フレーム溶射とは、棒状に加工した溶材(酸化物セラミックス)を、酸素-アセチレン炎中に連続的に供給し溶融させ、圧縮空気によって微粒化された材料を基材に吹付け皮膜を形成する溶射です。溶射皮膜は未溶融粒子を含まない粒子間の結合力の高い優れた皮膜が得られます。

溶棒フレーム溶射の特徴

・完全に溶融されたセラミックス粒子だけが噴射され、素材に被覆・成膜される。
・未溶融粒子を含まない為、粒子間結合力が高く、靱性に富んだ皮膜が得られる。
・基材への熱影響が少ない

 

粉末式フレーム溶射

  粉末式フレーム溶射

(出典:日本溶射工業会)

 

粉末フレーム溶射とは

粉末式フレーム溶射とは、粉末供給ホッパーから溶射ガンに粉末を送給し、酸素ガスなどの燃焼フレームの中で、溶融・加速させる溶射法です。自溶合金の溶射によく用いられています。また、一般金属やセラミックス、プラスチック(ナイロン11、ポリエチレン、エポキシ樹脂変性EVAなど)の溶射にも、利用できます。

粉末フレーム溶射の特徴

・金属、合金、自溶合金、プラスチック、セラミックス、サーメットなど
 広い範囲の材料を溶射することができるため、応用できる用途も広い。
・溶射ガンで、原料粉末がフレーム中に滞留する時間が比較的長く、
 溶融が十分に進むため、原料の付着効率は高い。

ガスフレーム溶射で使用される溶射材料

溶射.comでガスフレーム溶射で、使用可能な溶射材料一覧です。金属溶射材料(アルミニウム系、コバルト系トリバイト系、銅系、ステンレス系、ニッケルクロム系、ニッケル系など)、自溶合金溶射材料(Ni基など)、サーメット溶射材料(タングステン系など)などが使用可能です。その他、高速フレーム溶射で使用可能な材料がございますので、お問合せください。

区分 材料名 成分 機能
金属溶射材料 コバルト系 ステライト#6 Co-Cr-W-C-Fe 高温耐蝕・高温耐磨耗
トリバイト系 トリバロイ800 Co-Mo-Cr-Si 耐酸化・耐磨耗・潤滑
コバルト系 コニクラリー Co-Ni-Cr-Al-Y 耐熱金属(耐酸化・耐食)
銅・銅合金系 アルミブロンズ Al-Bc 耐摺動
純銅 Cu 導電性
アルミ青銅 Cu-Al-Fe 耐食・耐焼付き
白銅(キュプロニッケル) Cu-Ni 耐食
エバジュール Cu-Si-Mn-B 導電性
黄銅 Cu-Zn 銅中で加工性良
ステンレス系 SUS420J2(マルテンサイト) Fe-13Cr 耐磨耗
SUS430(フェライト) Fe-18Cr 耐食・耐腐食
SUS316(オーステナイト) Fe-18Cr-12Ni-Mo 耐食・耐腐食・非磁性
炭素鋼系 高炭素鋼 HighC-Fe 耐磨耗
低炭素鋼 LowC-Fe 再生補修・電調
ニッケルクロム系 ニッケルクロム Ni-Cr 下盛材料(肉盛)
50-50ニッケルクロム 50Ni-50Cr 耐高温腐食
80-20ニッケルクロム 80Ni-20Cr 耐高温酸化、耐熱
ニッケル系 ニッケルアルミ Ni-Al 下盛材料(肉盛)
ニッケルアルミモリブデン Ni-Al-Mo 下盛材料(肉盛)
ニクラリー Ni-Cr-Al-Y 耐熱金属(耐酸化・耐食)
インコネル625 Ni-Cr-Mo-Fe-Nb 耐塩化物
ハステロイC Ni-Cr-Mo-Fe-W-Co 耐各種酸類
インコネル718 Ni-Cr-Mo-Nb-Ti-Al 耐熱性・耐酸化性
ハステロイB Ni-Mo-Fe-Co 耐塩化物
モリブデン系 モリブデン Mo 耐熱・耐焼付き
モネル系 モネル 70Ni-30Cu 耐ふっ酸・耐海水
亜鉛系 亜鉛 Zn 防錆、耐食・耐腐食
亜鉛-アルミ系 亜鉛アルミ ZN,Al 防錆
自溶合金溶射材料料 NI基 ニッケルクロムタングステン 35Wc-NiCr 耐磨耗
SFNi5(メテコ15E等)Ni基自溶合金5種 Ni-Cr-B-Si-C-Fe-Co 耐磨耗・耐摺動・耐エロージョン
SFCo2(メテコ18C等)Co基自溶合金2種 Ni-Cr-B-Si-C-Fe-Co-Cu 高温耐磨耗・耐食(HRC50~60)
SFNi1(メテコ12C等)Ni基自溶合金1種 Ni-Cr-B-Si-C-Fe-Co-Mo-Cu 耐食・耐熱・耐衝撃(HRC15~30)
SFNi4(メテコ16C等)Ni基自溶合金4種 Ni-Cr-B-Si-C-Fe-Co-Mo-Cu 耐磨耗・耐食・耐熱(HRC50~60)
SFCo1(メテコ18C等)Co基自溶合金1種 Ni-Cr-B-Si-C-Fe-Co-Mo-Cu 高温耐磨耗・耐食(HRC35~50)
SFWC1~4(メテコ31C、35C等) WC(超硬)含有、Ni・Co基自溶合金 耐磨耗
サーメット溶射材料 亜鉛系 亜鉛アルミ Zn-Al 防錆・耐食

ガスフレーム溶射の用途・対象業界/ワーク

ガスフレーム溶射を適応する、用途・ワーク(部品)の例です。

溶射方法 用途・ワーク 簡単な説明 業界
ガスフレーム溶射 屋外ボックス、化学工業用部材、鉄鋼製品各種    
高温部材    
高速軸受け等    
耐熱部品、エンジン部品等    
油圧ピストンロッド 慴動部へのコーティング 機械
抗菌用途、伝熱管、アンティーク調部材    
抗菌用途、伝熱管、アンティーク調部材    
海水用部材、化学工業部材    
海水用部材、化学工業部材    
熱交換器、耐海水用途    
純銅より高強度    
黄金色装飾、抗菌用途    
各種摺動部品軸部、硬化肉盛補修    
厨房機器類、応力腐食割れ緩和    
SUS304部材補修、沿岸部材    
SUS304部材補修、沿岸部材    
硬化肉盛、軸部補修、各種機械部品    
電磁調理器具、肉盛補修品    
クランク軸 摩耗部の再生 エンジン
ロール軸 摩耗部の再生 製造
キャプスタン(ベアリング) 摩耗部の再生 伸延
高温部品、硫化腐食緩和 (石炭・重油系部材)    
高温工業用部品、ごみ焼却炉    
溶射被膜を剥がれ難くする、テフロン下処理    
モーター軸 摩耗部の再生 メンテナンス
モーター軸カバー 摩耗部の再生 メンテナンス
耐熱部品、エンジン部品等    
耐各種酸装置、ボイラー管    
耐各種酸装置、ボイラー管    
耐各種酸用部材、化学装置、熱処理炉用部材    
耐各種酸用部材、化学装置、熱処理炉用部材    
耐熱部品、エンジン部材    
耐塩酸用部材、酸洗設備部材    
高温工業用部品、ピストンリング    
耐海水用部材    
屋外ボックス、風力発電部材、鉄鋼製品各種    
キュービクル 外面へ50μ以上をZnコーティング 電機
制御盤(ポンプ他) 内外面へ80μ以上をZnコーティング 電機
街灯支柱 Znコーティング 電機
橋の橋梁 Zn.Alコーティング 官庁
橋の支承 Zn.Alコーティング 官庁
水管橋 Zn.Alコーティング 官庁
屋外ボックス、風力発電部材、鉄鋼製品各種    
カキ取り板 WC系コーティング(板の先端部) 製造
湯口ドリル WC系コーティング(ドリル外面) 製造
送風機羽根 WC系自溶性コーティング(羽根上面) 製造
溶射被膜の中で、特に気孔が少なく密着強度の高い被膜です。ポンプ部品・スクリュー・スリーブ・バルブ    
ボイラー部品・ローラー・シャフト・プランジャー、キャプスタンローラー、ガイドロール    
WC(超硬)含有である為、特に激しい摩耗環境下に強い被膜 タガネ・機械爪等    
屋外ボックス、風力発電部材、鉄鋼製品各種    

ガスフレーム溶射 事例

ガスフレーム溶射 Q&A

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